ご飯は炊飯器で炊くもの、最近はそうでもなくなった、パックご飯は食べたいと思ったらレンジで2分、でホカホカご飯が出来て、後の洗い物も無いから便利だよね。
以前は蔵で長期保存したようなナフタリン系の臭いがしたことがあって、あーこんなものかと思い、それっきりあまり利用していなかったが、最近食べてみてその匂いがかなり改善されている事を知ったのだ。
今回はそんな便利なパックご飯と日本の美味しいおコメに興味がある人向けの記事になります。
パックご飯の産地が違う
何気に買っていたパックご飯だが、よく見ると産地が違う事に気が付いたんだけど、、。
ドン・キホーテ購入品
1パックが180g、まずまず使いやすい分量だ、これがレンチンで2分、ホカホカのご飯になる。便利だよね。使用後も容器もレンジ対応なので再利用できる優れもの。
よく言見ると、製造所が、新潟県魚沼市となっている、魚沼市といえば、コシヒカリなのか?
業務スーパー購入品
こちら、業務スーパーで購入した物は1パック200g、同じように2分でホッカホカである。容器も似ている。
こちらは、秋田県大潟村と書いてある、大潟村と言えば八郎潟を埋め立てて造った米作の本場、あの、あきたこまちなのか?
ついに、パックご飯にも有名なおコメが使われるようになったんですかね。
ところで、ダンはおコメと言えばササニシキだと思っていた世代なんだが、知らないうちに姿を消してしまった。
今はコシヒカリ全盛時代、これは、少し調べておきたいと思い、少々深堀してみることにしてみました。
皆さんも、一緒に情報共有いたしましょう♪
つくられているおコメの種類
さて、米の種類はいろいろあるみたいなんだけど、作られているおコメの銘柄は上位5銘柄に集中しているみたいだ。
上位10位までの品種で、全体の76.3%を占めている、旨いコメに人気が集中しているようだ。
上位5位までで、全体の65%を占める。
中でもコシヒカリがダントツの作付け率です。上位5銘柄までが良く見る銘柄になるという事。ななつぼしは、北海道だけなんですね、寒さに強いのかな?
といったところで、ダントツ人気のコシヒカリについて少し調べてみました。
順位 | 品種名 | 作付け割合 | おもな産地 |
---|---|---|---|
1位 | コシヒカリ | 36.4% | 新潟県、茨木県、栃木県 |
2位 | ひとめぼれ | 9.7% | 宮城県、岩手県、福島県 |
3位 | ヒノヒカリ | 9.2% | 熊本県、大分県、鹿児島県 |
4位 | あきたこまち | 7.2% | 秋田県、岩手県、茨城県 |
5位 | ななつぼし | 3.1% | 北海道 |
6位 | はえんき | 2.9% | 山形県、香川県、秋田県 |
7位 | キヌヒカリ | 2.7% | 滋賀県、兵庫県、埼玉県 |
8位 | まっしぐら | 2.0% | 青森県 |
9位 | あさひの夢 | 1.6% | 栃木県、群馬県 |
10位 | こしいぶき | 1.5% | 新潟県 |
現在の主流 コシヒカリ
コシヒカリが研究されていたころは戦時中、美味しさより、収穫量の多さを求められていた時代、農林1号と農林22号の掛け合わせで誕生した。
- 農林1号 大粒、収穫量が多く旨味が良い
- 農林22号 病気への耐性がある、寒さにも若干強し
- 交配後出来上がったのが、コードネーム、越南17号と命名された。
昭和44年ごろから、流れが変化していく
コメ余りの時代になり、自主流通米、生産調整というワードが出てくる。
消費者のニーズが、これまでの腹いっぱい食べるから、美味しいご飯が食べたいに変化する。旨味が強いが、栽培に手間がかかる越南17号が再注目される。
実りが大きく茎が細めで背丈も長めのコシヒカリ、収穫までに倒れる問題がったようだが、生産者用の栽培マニュアルも作られ、徐々に普及し始める。
当時、名称はカタカナで5文字以内、美しい日本語という規定があったので、「越(新潟地方)の光」、コシヒカリと命名された。
病気への耐性がさらにアップしたコシヒカリBLの開発で一層普及が進む。
伝説のササニシキ
ササニシキは東北54号と奥羽224号の後輩で誕生した、さっぱりとした粘りの少ない事が特徴。料理の味を邪魔しない、冷めても味が落ちずに食べやすい、弁当、おにぎり、その他外食メニュー全般に使いやコメだった。
さて、ダンの世代では聞き覚えのある銘柄、ほか弁屋でササニシキ米使用の幟がよく立っていた
知らないうちに、消えたこのササニシキ、べた付かず、さっぱりしていて、噛み応えのある美味しいご飯のだった。
詳しくはWikipediaで調べてみた。
かつてササニシキはコシヒカリに対し「東の横綱」と呼ばれた人気品種で、ピーク時の1990年(平成2年)には作付面積が20万7,438ヘクタールに達し、コシヒカリに次いで日本第2位の作付面積となった。しかし、茎が細いため耐倒伏性が弱く、いもち病抵抗性に弱く、冷害に弱く気象被害も受けやすいという短所があった。 1993年米騒動(「平成の米騒動」とも呼ばれる)を引き起こした1993年(平成5年)の冷害では、大きな打撃を受けた。そのため冷害に強い品種であるひとめぼれ(コシヒカリ系)へ転換され、ササニシキの作付面積は大幅に減少した。引用元:Wikipediaササニシキ
やはり、素材の美味さを邪魔しない、冷めても味が落ちないなどで、プロからは評判がよかった米だった。ただ、特に寒さへの耐性が弱かったんだね。
不幸にも、平成5年の大冷夏により壊滅状態になり、以後、作付けされなくなっていったという、とても残念なおコメだったのだ。
- 粘りが少なく、あっさりした味わい、食感も良好。
- 冷めても味が落ちにくい為、すし屋、弁当や、丼ものなどの外食屋に使いやすい、プロの評価が高い。
- 寒さ、病気に弱い
あきたこまち
秋田など東の国は冬がやって来るのが早い、コシヒカリは晩生米の為寒くなる前に収穫する事が難しかった。東の国は晩生のコシヒカリを量産する事が難しいエリアなのだ。
種まきから収穫までの期間が短いか長いかを示す
早生(わせ):早熟
晩生(おくて):実るまで時間がかかる。
福井の福井県農業試験場で奥羽292号(茎が短め、早生(早熟タイプ)耐冷)と、コシヒカリを交配した出来た苗を持ち帰り、試験栽培を始めたのだが、のちに、これを秋田31号とした。
秋田31号はコシヒカリ由来の甘みを持ちつつもややあっさりした味わいで、粘りは少ないコメだった。香りと、旨味・甘みのバランスが良いコメだったのだ。
ササニシキのようにべた付かず、味が控えめの為、酢飯にも、牛丼など、汁を掛けるメニューとも相性がよかった。
何より、早生米の為、冬が来る前に収穫できる、やがて、この秋田31号はあきたこまちと命名される。
更に、大潟村を中心として、コメを研ぐ際のはく濁水による水質汚染の対策として、無洗米(米を研ぐ必要のないコメ)の研究も進み、美味しい、味が落ちない無洗米の技術も進化する事になる。
コメを研ぐ際に出るはく濁水による、水質汚染を防ぐ為に考え出された、ヌカを取り除いてから出荷する為コメを研ぐ必要は無い。コツとしては、通常より水加減を多めにして炊く必要がある。
BG精米製法:ヌカとヌカノ粘着性を利用してヌカを取り除く製法。ヌカを削り落とすのではない所がポイント。
あきたこまちは、その後外食でも評価が高く、牛丼の松屋など採用されている、ひそかに、外食、弁当産業に評価が高い。
ダンも感じるのだが、なんとなくササニシキのおもかげを残した食べ飽きなく、歯ごたえのある、普通に旨いコメという印象だ。
まとめ
パックご飯の切り口から、ついつい深堀し過ぎてしまったが、日本のお米の中心にあるのが、コシヒカリだ、これといろいろの性格をもった品種の交配で新しい特徴をもったコメが生まれてきている。
興味深いのは、コシヒカリもあきたこまちも、福井の福井県農業試験場で交配されている事だよね、
コシヒカリは、ダービースタリオンに出てくる、サンデーサイレンスみたいな奇跡のお米と言えるだろう。
あきたこまちという品種も是非食べてみて欲しい、炊き上がりがべた付かずシンプルに旨いコメなんだ。
コメント