「目的を共有していれば仲良くなれる」とは限らない
~新しいコミュニティに入る前に知っておきたいこと~
定年退職後、
定年後、少し落ち着き「何か新しいことを始めたい」「誰かと関わりたい」と思う方も多いのではないでしょうか。
地域のサークル、趣味の集まり、ボランティア活動など。
今までと違う環境に、一歩踏み出そうとされていること、前向きで素晴らしいことです。
ただ、心のどこかでこんな不安もありませんか?
「人間関係がうまくいかなかったらどうしよう」
「新しい場所でなじめるだろうか」
今更、ややこしい事に巻き込まれたくないですよね
そんな不安を少しでも軽くするために、今回は
「人が集まると自然に生まれる上下関係」や
「目的が同じでも、仲良くなれるとは限らない理由」について、私の感じる事を述べてみます。
情報共有しましょう
人が集まれば
「上下関係」は自然と生まれるもの
どんな集まりでも、ある程度人がいれば、
自然に「仕切る人」と「ついていく人」が出てきます。
これは人間の本能のようなもので、今までの会社での生活と同じです。
何かを進めようとすると、自然に役割分担ができてしまうのです。
その結果、上下関係のような雰囲気が生まれることもあります。
けれど、これは良い・悪いというより「自然な流れ」ととらえると、
気持ちが少し楽になります。
「誰かが偉い」「誰かが下」ということではありません。
ただ「役割」が違うだけなのです。
同じ目的でも、考え方は人それぞれ
例えば「町をきれいにしよう」という目的で集まった清掃活動でも、
その関わり方にはさまざまなスタイルがあります。
・きっちり計画を立てたい人
・楽しくおしゃべりしながらやりたい人
・体力的に短時間だけ参加したい人
どれも「町を良くしたい」という気持ちは同じです。
でも、やり方が違うだけなのに気まずさを感じることもあります
こんな時、どう考えれば良いか、単純化しましょう
なにの考えずに、「合わないかも…」と感じたら、
「みんな違って当たり前」と思い出してみてください。
その違いを受け入れることが、心地よく続けていくカギになります。
さらに、めんどくさい状況になりそうなら、集団から距離を置くことを優先に考える、これだけです。
「無理に合わせない」「深く入りすぎない」も選択肢
新しい場所に入ると、つい「馴染まなきゃ」「好かれなきゃ」と思いがちです。
でも、無理に合わせようとすると、疲れてしまいます。
定年後は、もうそんなことやめましょうよ!単純化して、
「リーダーにならなくていい」
「誰とでも仲良くならなくていい」
そんなふうに、自分のペースを大切にしましょう。そんなスタイルで良いのではないでしょうか
短時間だけ顔を出す、少し距離を取る、
そんな関わり方も立派な参加の形です。
大人の関係は「ほどよい距離感」が心地よさを生むのです。
弱音が吐ける場なら、人間関係はこじれにくい
初めての場所で緊張したり、ついていけないと感じることもあります。
そんなとき、ちょっとした弱音を口に出せる場があると、とても楽になります。
なんとなく、長く続いている関係、場所と言うのは、ちょっとした弱音や、愚痴が吐ける所であることが多いです。
「今日はちょっと疲れてて」
「まだ慣れてなくて…」
「最近パッとしないな~」
そんな一言を受け止めてくれる人がいる場所は、心が軽くなりますよね。
無理をしないでいられる関係性は、信頼のもとになります。
背伸びせず、自分らしくいられる場所。
それこそが、長く続けられる居場所の条件かもしれません。
あなたがこれから近付こうとしているコミュニティーはそんな部分があるのか少し冷めた目で眺めてみてください。
新しい場所は、人生を豊かにする「きっかけ」
新しいコミュニティに入るのは、少し勇気がいることです。
でも、その一歩が、思いがけない出会いや喜びにつながることもあります。何より何もしないでその場にとどまる事を「停滞」と言います。
定年後はあえて「停滞」はやめませんか?
「やってみて合わなければやめてもいい」
「良いか悪いかやってみないとわからないじゃないか?」
何も行動をしないで、他人の行動や考えを評論している人がいます、あなたの周りにもきっと一人はいるでしょう?
しかし、評論が人の心を打ったり、行動を変える影響力を持つことはありません。心を打つのは懸命に動く姿です。
「至誠にして、動かざる者は、未だ之非ざるなり」
そんな軽い気持ちで始めてみても良いのではないでしょうか?るのもひとつの方法です。
実際、多くの人が最初は不安を抱えながらも、「参加してよかった」と感じているものです。
「ほどほどに、心地よく」が合言葉
新しい場に入ることは、人生の新しいページをめくるようなものです。
緊張も不安もありますが、無理をせず、背伸びせず。
上下関係や考え方の違いも、気にしすぎず。
「ちょっと関わってみようかな」くらいの気持ちで大丈夫です。
新しいつながりは、人生をより豊かにしてくれるはずです。
あなたの一歩を、心から応援しています。
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