【初めて派遣会社で働いてみたら】定年後の初体験

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定年後に人気のある仕事は男女とも、事務作業だそうです。ハローワークで尋ねてみるとそんな答えが返ってきたのですが、人気がある仕事は、定員は少ないし、応募の競争率も高いそうです。

私も、ダメもとで、事務の求人は有りませんかと尋ねてみました。

すると、こんなのもありますよと、差し出された求人募集のシートには、聞き覚えのある派遣会社の社名がありました。

そう、私が現役のサラリーマンをだった頃に、女性のセールスが飛び込みで入って来て、必要な時に必要な期間お役に立てる人材をご紹介できますと、名刺を置いて行った、、、。その社名でした。

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4回転職を経験しています

比較する事は難しいですが、多いほうだと思います。大学を卒業後新卒で就職したのですが、原因不明の目まいに襲われるようになり、不本意ながら、1年ほどで退職しました、待遇は悪くなかったと思います。

かといって、生活していかなければならず、そんな自分でも出来そうな仕事を探し、就職しましたが、やはり長続きせず、3社を1年おきに代わりました。

振り返ると、我ながら凄いと思いますが、それでも、その当時は必死でもがいていたと思います。今更ながら、採用して頂いた会社の関係者の方にはご迷惑をかけたと申し訳なく思っています。

いずれも、ほぼ応募した会社に正社員として採用されました、大卒で普通免許を取得していたことが、単純に大きかったと感じます、そういった意味で両親にはとても感謝しています。

サラリーマンとして転職するうえで私は幸運でした
①大卒であった事
②普通自動車免許を所有していた事

③退職理由が体調不良だった事

体調が回復して来たのは4年ぐらいたってからでしょうか、4社目の会社に就職したころには自分の体調にも自信が戻りつつあったと思います。この会社で約10年、結婚もした頃、5社目の転職を経験しました。
理由は勤務地など諸事情がありました。

お陰様で、5社目の会社で20年の勤務を終えて、60歳で定年を迎えた訳です。

ところで、すべて正社員として働いてきたので、派遣会社で勤務する経験がありません、どうして働く場所を自分で決め、表門から堂々と正社員応募をしないのか不思議に思っていたぐらいです。

しかし、今回のことを体験して、人それぞれ事情がある事もわかったような気がします。

初めて派遣会社で働いてみる

何事も経験

少し軽く考えていた所もあったと思います。応募してみる事にしました

まずは、派遣会社に赴き、エクセルと、ワードの実力検査を受けてもらうと言われました。初めての経験ですしたが、基本的な文章作成問題や、表計算などの作成問題が出ましたが、正直な感想として、こんな事何の意味あるのかな?と言う程度でした。

もともと、簡単に出来るように作られているソフトで、分からなければ調べながら完成させれば良いという認識を持っていたからです。ネットにも検索すればたくさん出てきます。

有名ビルの広い一室に集められた90人

派遣された会社のフロアーに初めて出社しました。広いフロアーに新品の机が並べられ、約90人の派遣社員が集められていました。

机は10個ごとに島のような塊になっていてそれが、規則正しく並んでいました。実際にはもっとあったかもしれません、とにかく広いフロアーに机がぎっしりと言う印象、各人の机には、新品のノートパソコン、が置かれています。

初めて見る光景でした。

仕事の作業レクチャー5日間

派遣会社の社員が5人ぐらいいて、これから行われる事務作業について説明をはじめました、さらに仕事を効率化するための方法をそれぞれの島をグループとして改善案考え、1日の終わりにグループごとに発表する事になったのです。

その発表を誰がするのか、譲り合いになると思いきや、意識高い系と言いますか、進んで発表をしたがる人たちもいたのです。役職が与えられるわけでもなく、時給が上がるわけでもないのにデス。

すでにこういった派遣の仕事の進め方を経験しているような人たちでした。

ヒエラルキー争奪戦

自称、各グループのリーダー的な人たちが、私たち他のメンバーに仕事の役割分担など、進め方を指示するようになってきました。最初の3日ぐらいで全体に出てきた変化です。

グループの中に何人かそういったリーダ指向の強い人がいる島では、それこそ、ヒエラルキー争奪戦が行われている感想を持ちました。

派遣会社の社員が、直接仕事の進め方を管理するのではなく、雇った派遣の中にリーダー的な人を作り各人の管理はそいつにやらせるといった仕組みを作ろうとしているようにも見えました。

会社組織で言う、主任、係長、課長と言ったヒエラルキーではなく、同じ平社員の中で、命令する人とされる人が出てくるという、ヒエラルキーの発生です。

世の中には、自分でやるのではなく、人にやらせて自分は指示を出すのが好きなリーダー思考の人がいるのだと思いましたね。

本番が開始された

仕事の内容を詳しく説明できませんが、大体の流れは、申請を行うと金銭的な給付を行うという物ですが、申請する資格がある人は、システムを使って抽出、すでに申請書を送付しているのです。

私たち派遣が、送り返されてきた申請書内容が問題ないかマニュアルに従ってチェックしていくだけです。

始まって2週間ぐらいは大量な返信があって毎日充実していました、ところがその後はパタリと返信が無くなってしまいました。普通はすぐ送り返しますよね、送り返してこないのは、高齢であるとか、いろいろ事情があるからだでした。

とにかく毎日、やることが無くなりました、PCでネットサーフィンをする人も出始めましたが、派遣会社の社員からはPCで遊ばないで、じっと机の前に座っていてくださいと言われました。ただ何もせず、じっと机に座って時間が来るのを待つなんて、初めて体験する苦痛でした。

1ヶ月ごとに、人がいなくなってゆく

その後、ある事に気が付きました、1か月ごとに人が少なくなっていくのです。周りの仲間に尋ねると、派遣会社の評価によって、来月から来なくて良いと言われ、契約終了になっているらしいという事でした。

5か月目、ついに私も印籠が渡された

ほとんど何もすることが無いまま時間を消費する日々が続き、5か月後には人数が半数以下になっていたと思います。

私もついに、派遣会社の社員に呼ばれ、来月は契約を結ばないと通告されました。確かに、時給で雇用されているのに、これだけ仕事が無く、ただ机の前に座っているだけですから、雇用する側から見れば仕方の無い事のようにも思えます。

こうして初めての派遣会社での勤務は終わったのでした。

働いてみての感想

エクセルが使えるとか、PCが触れるとかと言う条件で雇用されたと思いますが、誰でもできる単調な作業をやり、私自身が何かスキルを学んだという感想は最後まで持てませんでした。

仕事って、こんなもんですかね?

例えば、私がいた印刷業界であれば、印刷をする紙の種類、印刷の方式、版を作る時のデーター作成の知識など、人に聞かず、自分で判断して仕事を進めていけるのに3年位は時間が必要だと感じます。

単純に比べることは出来ないと思いますが、多少のレクチャー位で出来る仕事、雇用側の都合で必要な期間だけ雇用されるという仕組みは、雇われる側にはあまりメリットが無いように感じました。

それより、限りある人生の大切な時間を積み重ねの無い労働で消費して行く事は逆に恐ろしく感じました。

派遣会社で働く人たちはどんな人

初めての派遣会社での勤務を体験して、そこで働く人にも事情がある事だと思います。

  • 女性の方だと、結婚後子育てが一息ついた時に、正社員として就職が難しい
  • 職場での人間関係を定期的にリセットしたい
  • 最初の就職でうまく行かず、派遣での雇用しか経験が無い
  • 最初から仕事に対して緩く稼ぎたいなどの、個人的な主観の違い

今回の体験を通じて

デメリットばかり書いてきましたが、上記の人たちの受け皿になっている事も否定できませんでした。

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